冬季講習会



ディーキューブアートスタジオ美大受験科では

21日より冬季講習会を行なっています。



受験生は志望校対策課題、

1・2年生はデッサン強化課題に取り組みました。








昨日は全員共通のコンクールを行い、

最終日の今日は、初心に帰って鉛筆の使い方を研究しました。

使うのはBの鉛筆のみです。





課題は以下の3つです。

         課題1: 10段階の明度分解をつくる。
         課題2: 頭の中で想像しながら違う向きの立方体を描く。
         課題3: 木片をひとつ描く。





まずは30分間で課題1の明度分解を行います。








比べてみると、明度の幅に個人差がありますね。

明度の幅を広く扱えるようになると、

白黒のデッサンでもより鮮やかに描けます。




次は、60分間で立方体を描く課題です。

全部違う向きになるように、頭の中で想像しながら描いていきます。

数は何個でもかまいません。








普段、立方体を頭の中で回転させて描くことはあまりありません。

前後の関係やパースなどを考えながら

向きを考えて描くのは結構難しいですね。


デッサンの際も、

「どの角度にしようかな…」と

考えるようになると美意識が培われます。



最後は60分間でひとつの木片を描く課題です。








今回使う鉛筆はBだけなので、少し黒く仕上がりましたね。

鉛筆の使い分けについても考える良い機会になったと思います。






みんなで作品を見合うと自分に足りない要素が発見できます。


Aさんは

「普段、筆圧が強いから木片が真っ黒になってしまった。」

と話していました。


Bさんは

「影が木片と同じ明度になってしまった。
普段Bをあまり使わないから、B1本で描くのはとても難しかった。」

と話していました。


また、Cさんは

「立方体の木片は単純な形態・明暗だからこそ、
自分の率直な美意識が表れたと感じた。

これまで中間明度の幅が狭いような気がしていたが、
明度分解の課題でこれが明確にわかった。

たまには基礎に立ち返るのも大事だと思った。」

と話してくれました。




今回は、普段と違う視点で最終的に木片を描いていきました。


形・明度・影など、

ひとつひとつ分解していくことで自分を分析できますね。




さらに、後半の授業では昨日のコンクールの講評を行いました。

今回のモチーフは

自分の手とビニールテープでした。





大庭先生のお話では、手の構造についても学べて面白かったですね。


その他にも、

「自分が監督になったと思って手に演技させなさい。」

「デッサンは、見えた通りに描く、ということから発展させて
モチーフに演技させることで理想的な世界を画面に描くんです。」

とお話しされていました。


今回のコンクールで新たな課題を発見できた人も多いのではないでしょうか。



今年も切磋琢磨しながらそれぞれが自分の課題に向き合う姿が見られました。

これから受験の方々は、焦りや不安もあるかと思いますが、

自分を信じて来年も一緒に頑張りましょう。


みなさん良いお年をお迎えください。



指導助手 角田嘉軟(福岡教育大学 中等教育3年)







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